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（過去に仕事で）ロンドン、スコットランドに行かせて頂きました。スコットランドの方々はとても温かくて、とても親切 でした。派手さはないけれど、とても誠実というか。スコットランド国立美術館のコレクションも、スコットランドの市民が遺贈したり、寄贈したりした作品がメインと聞いて、それもまた胸を打ちます。祖国のために寄贈するなんて、とても素敵なことだと思いました。

（本展出品作品で気になった作品については）フレデリック・エドウィン・チャーチの《アメリカ側から見たナイアガラの滝》は、すごく大きい絵とうかがったので、実際に見るのが楽しみです。スコットランドの画家グラントの肖像画や、ミレイの少女の絵も見たいです。肖像画って私はとても惹かれるものがあるんですよ。

（初来日となるディエゴ・ベラスケス《卵を料理する老婆》は）ベラスケスが 10 代の頃の作品でしたよね。このタイミングを逃すと、いつまた来日するか分からないので、ぜひご覧頂きたいですね。 あと、昔のスコットランド国立美術館の建物や、室内を描いた絵も気になっています。写真の代わりにその瞬間を切り取って残しているわけじゃないですか。絵に描かれたからこそ、今に残っていて、当時の景色を見ることもできる、それってすごいことですよね。

（会場では）様々な画家の筆のタッチ、この人はこんな風に描いているんだというのを、写真ではなく生で見て体感していただきたいです。生だからこその感激もあるし、発見もある。大人はもちろん、お子さんにも本物に触れて頂きたい。 私自身、小さい頃、上野にモナ・リザが来たとき、父親に連れて行ってもらった記憶が強く残っています。その衝撃はずっ と心に残っていたんですよね。ぜひ本物に触れるという経験をしてほしいなと思います。 スコットランドと日本の展示では、また見え方も違うと思います。日本の展示だからこそ、この絵とこの絵を同時期に見ることができる、同じ場所で見ることができるということもあるでしょう。見方を変えたら奇跡のようなことです。そこも楽しみにしていただけたらと思います。